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【みっちー@ぶどう農家の激辛レビュー】マツダ 新型SUV「CX-8」試乗編

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静的質感は非常に高いCX-8だが、走ってなんぼのクルマの世界。世の中には試乗もしないで検討する人もいるようだが、俺的にはあり得ない。そこらをぐるっとひと回りしただけで、高速走行、追従走行、もちろんSCBC(自動ブレーキ)などは試せていないものの、今回は2回にわたってお届けしたインテリア編に続き、試乗レポートをお届け。果たしてCX-8は乗るとどんな車か?

マツダ CX-8

静粛性・性能ともに優れたエンジン

ドアを閉めてエンジンをかける。載っているエンジンがディーゼルかガソリンかわからないレベルで静か。CX-5も恐ろしく静かだったが、さらに静か。加速時にはエンジン音も聞こえるが、排気音が澄んだ低音で気持ちがいい。よほど荒っぽいアクセルの踏み方でない限りガラガラいわない。音量も適度で、加速感のアクセントとしてちょうどいい。

エンジンは自慢の低圧縮比を14.4まで上げてパワーを上乗せしている。技術的な理屈は端折るが、もともと余裕のある設計だったということだろう。急速多段燃焼制御することで、排ガス性能を悪化させることなく圧縮比を上げた、とある。ターボチャージャーも大きい方(セカンダリ)にVGターボを使って、レスポンスとトルクを向上させている。

マツダ CX-8

ただ、CX-5より200kgほど重いこともあって、加速感はほぼ同等。静かなのも手伝って、力強さよりもスムーズさや粘りの方が印象的だった。もちろん太いトルクを低回転から発生するディーゼルエンジンだから、物足りないなんてことはない。踏めば怒濤の加速をする。はっきり言って速いクルマだ。VGターボの恩恵か、アクセルに対する反応は、CX-5やアテンザよりも良くなっている感じすらある。

ちょっと気になったのはトランスミッションの一部制御。緩い勾配が続く登り坂を40km/h、アクセル一定で走ってみたら、5速のままトルコンが動き出した。そのため速度低下は最小限だったが、ほとんどロックアップして走るだけに、ヒルクライム制御するにしてもエンジン側で回転を上げるなり、シフトダウンするなりしたほうがいいように思う。普通はスピードが落ちないようにアクセルを踏み増すはずだから、意地悪なチェックではあるけど。

サイズを感じさせないハンドリング

マツダ CX-8

ハンドリングはいたって素直。ステアリングを切ったら切ったなりに曲がる。当たり前と思うなかれ。大柄でホイールベースも長いクルマが、アクセラあたりと同じ感覚で曲がる。後ろの重さや質量を意識させない。ブレーキを踏んで、ステアリングを切って、アクセルを踏みながらハンドルを戻していく。この過程も荷重移動がわかりやすく、ロール軸が腰のあたりにくることもあって、安定感も高い。

何より他のマツダ車同様、動きのリズム感がいい。加速しながらのコーナーでも交差点を曲がるときでも、外側に孕まずスッと鼻先が入る。G-Vectoring Controlの効果が最も判るクルマだ。凡百の箱型ミニバンではこうはいかない。重さや重心の高さを持て余す。

車両感覚が掴みやすいこともあって、実際よりもずっと小さなクルマに感じるところはCX-5同様で、踏切でのすれ違いや団地の中の狭い通りでも、少なくとも前進時にサイズを意識することはなかった。

オプションではあるが360°ビューモニタは駐車場はもちろん、見通しの悪い交差点でもフロントカメラが役に立つ。サイズが気になるなら付けて損はないだろう。SUVと言いつつオフロードは想定していないだろうが、サスストロークも充分確保されている。おろしたてということもあって、動きに渋さも感じる(細かい段差をいなしきれていない)が、ダンパーが馴染めば問題ないレベル。

気になる後席の乗り心地は?

マツダ CX-8

無理をお願いして、お店の人に運転してもらい、後部座席も試す。二列目の乗り心地は想像通り快適。たっぷりしたシートサイズと高めのシート高のお陰できちんとした姿勢で座れるし、ホイールベースの真ん中寄りということもあって、揺れもヨーの遅れも少ない。フロントシート越しに前が見えるので、見晴らしもいいし、ドライブの一体感もある。

リアエアコンの効きもまずまずだが、それ以上に、寒い日だったこともあって、シートヒーターが有難い。これだけでもL-Packageを選ぶ理由になりそうだ。

途中で三列目に移動。乗降性はさほど悪くはないが、お年寄りには難儀かも。6人乗りのセンターコンソールなしなら、ウォークスルーもできるが。また、ドアを大きく開くため、乗降りする場所も考慮する必要がありそうだ。リアサスの真上に座るので、まずチェックすべきは突き上げ。結論から言うと何の問題もなかった。

マツダ CX-8

オーバーハングに近いので、コーナーで振り回される感じがあるかと思ったら、それも最低限。これこそG-Vectoring Controlの効果なのだが、フロントシートと同じレールに乗って動いているようだ。やはりこのサイズになると恩恵を受けやすいのだろう。

また、後ろに行くに従ってフロアと座面位置が高くなるシアターシートレイアウトなのだが、マツダのクルマはロール軸も前が低く後ろが高いので、三列目でもロール感が変わらない。ヨーもロールも予測がつくから身体を無意識に安定させやすい。これは長時間のドライブで疲労の差になって現れてくるだろう。

肝心のシートの造りも悪くない。お世辞にも広大とは言えないが、きちんと深く腰を下ろせばお尻も安定して支持されるし、背もたれの形状によって、腰椎を前に押してくれるのできちんとした姿勢で座れる。クッションも思った程底付き感がなく、コシのあるいいウレタンを使っている感じ。レザーシートだから余計に張りがあったのかもしれない。

マツダ CX-8

自分の身長では頭が天井に触れてしまうが、170cm前後までの方ならヘッドレストにも頭を預けられるはず。座面角度調整機能など、膝裏(せめて腿)を支える工夫があったら、結構快適に過ごせそうだ。前方の見晴らしは悪くないが、横方向は囲まれ感が強い。ここはランクルなど四角くて、窓が大きいいクルマには敵わない。スタイリングとトレードオフの部分。

気に入らないのは肘掛け。小物入れ的な凹みがあるのだが、肘を載せるとそこに当たる。痛いわけではないが、違和感がある。蓋つきにできなかったものか。また、この部分だけ走行中、微振動がある。制震ゴムかなにかを裏側に貼れば止められるレベルなのだが、他がしっかりしているだけに、詰めが甘い。

静粛性は非常に高いが、気になる点も・・・

マツダ CX-8

CX-8で驚くべきは、絶対的な静かさよりも、会話明瞭性。三列目と運転席で、オーディオを聴きながら、普通の声で話しができる。単に静かにするなら簡単で、穴という穴を塞いで、収音材をたんまりぶち込めばいい。その手のクルマは声まで吸収してしまうので、会話しづらいし、オーディオのボリュームも大きくなりがち。

CX-8はCX-5同等の会話明瞭性を三列シートで実現している。これは多人数の移動でも会話が盛り上がる素性だと思う。非常に静かなクルマなのだが、一点だけ気になる音がある。タイヤ起因と思われるドラミングノイズだ。段差などでポコンと音がする。他の走行音…風切音やロードノイズ、砂を跳ね上げたときの音などは低く抑えられているので、余計に気になった。

どこかに共振点がありそうだが、フロアから出ている音ではないので、気にならない人も多いはず。それこそオーディオで誤魔化せるレベル。指定空気圧が250kPaと最近のクルマらしく高めなのが原因かと予想。指定より低めにすれば、初期のサスペンションの渋さからくるコツコツ感と合わせて緩和されるかもしれない。

違いの分かる大人の為のポストミニバン

マツダ CX-8

ショールームで眺めていると、CX-8を見るお客さんが、大きいねえと口々に仰る。実際大きいクルマだ。にもかかわらず、これはドライバーズカーである。素直で癖のないハンドリングやパワーマネージメント、ストロークを大きく取った懐の大きいサスペンション。少なからぬ種類の多人数乗用車が二の次もしくは諦めている要素だ。

走りのミニバンを標榜するクルマも多いが、実際には渋くて動かないサスと、エアボリュームが足りないタイヤといった旧世紀の遺物を、ゴテゴテしたエアロで誤魔化したものがほとんど。CX-8には虚仮威しが全くない。俺って凄えんだぜ〜みたいな子供っぽいアピールとは無縁なクルマだ。フォーマルなセダンのようにできている。

一見CX-5と見分けがつかないデザインですら、三列シートだからといって特別ではないというアピールに思える。世界的に見て三列シートのSUVは旬のクルマだ。レクサスやスバルも先ごろアメリカで新型を発表したばかり。クロカン系ではランクルやレンジローバーなど大昔からあったが、そこまでのヘビーデューティは求めない人が積極的にSUVを選んでいる。

日本では取ってつけたようなクルマしかなくて、遅れをとっているのが現状。そこに初めて三列シートを前提に設計されたクルマとして投入されるのがCX-8である。どのような方に支持されるのかは未知だが、クルマとしての資質は高い。ポストミニバン最右翼のカテゴリとして注目したい。

車とぶどうをこよなく愛する男。その異常とも言えるほどの愛の深さ故、その愛がしばしば毒に変わることも。愛車はNAロードスター。

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