メルセデスベンツが、7月26日に新型「Aクラスセダン」を発表しました。新しいAクラスはどのような車なのでしょうか。
Aクラス初のセダンタイプ
2018年4月には、中国で開催された北京モーターショー2018で「Aクラス Lセダン」なるモデルが既に公開されていますが、今回発表となったAクラスはその標準ホイールベース仕様となるようです。そして、歴代「Aクラス」での4ドアセダンタイプは初となります。
Aクラスってセダンは初だっけ?と、自分以外にも一瞬思割れる方がいるかもしれませんが、既存モデルではAクラスの派生車種として「CLAクラス」として販売されていたため、純粋なAクラスとしてはセダンは初という事になるようです。
そうなると、今後CLAはどうなっていくのか分かりませんが、BMW同様に派生モデルが多すぎて既に輸入車好きでも訳分からない状態になっているので、ちょっとすっきり整理して欲しい気がしなくもないですね。
優れたCd値を実現した新型Aクラス
この新型Aクラスのトピックの1つが、高いCd値。新型Aクラスセダンでは、エアロダイナミクス性能を徹底的に追求し、その指標となるCd値(空気抵抗を示す指標)は0.22。現行の「CLAクーペ」のCd値0.22と同等以上の値を実現し、量産車では世界トップレベルのCd値になるとのこと。
見た目には全然普通のフォルムなんですが、多数の計算ループやCAEシミュレーション、風洞での測定、エンジンルームやメインフロアパン、リアアクスル、ディフューザーを含む車両下部をほぼ完全にパネルで覆うという対策、できるだけ効率的に車輪周辺に空気を送るように最適化された前後輪のスポイラー、ラジエーターグリル後部のシャッターシステムなどによってこの値を実現しているようです。
クラスを超える室内空間
室内空間はし、セグメント最高レベルを追求。後席足元の空間に944mmのゆとりを持たせたり、開口部950mmで大容量420Lのトランクなどを実現しています。画像の通り、質感もエントリークラスとは思えない上質感となっています。
なお、パワートレインは1.3Lの直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載し、7速のデュアルクラッチシステム「7G-DCT」が組み合わされます。最大出力は163HP、最大トルクは25.5kgmを発生。
気になる価格は?
現行Aクラスのハッチバックは約300万円~ですが、CLAクラスが約400万円~なので、どちらかと言えばCLAクラスに近い価格設定になるかと思います。ただ、エントリークラスとはいえ、これだけ上質感を感じられるメルセデスの車両が400万円というのは決して高くはないかと思います。
今時、国産メーカーの車でもちょっとオプション付ければ300~400万円は当たり前、軽自動車ですら200万円越えという中で考えれば「輸入車=高い・贅沢」という考え方は古いと言わざるを得ないでしょう。
また、昨今のメルセデスやBMWはディーラーにおける販売手法に少々問題があり、リセールバリューが国産よりも悪化しているケースが見られるため、1~2年落ちの低走行車が軽自動車の新車並の価格で買えてしまうケースもあります。以前は「マツダ地獄」などという事も言われましたが今は「BMW地獄」などということも言われるくらいです。
そう言った事を踏まえると、好調な輸入車のセールスは今後も続き、さらに輸入車のシェアは上がっていくのではないでしょうか。
車の中でもスーパーカーを筆頭にスポーツ系や輸入車が特に大好きで、欲しいクルマは数え切れず。残りの人生であとどれくらいの数の車に乗れるだろうかと考えると、色々と悩みが尽きません・・・。