2019年3月25日にショーテーマが発表されて以来、公式リリースでは何も動きのなかった東京モーターショー。今回7月30日にやっと出展企業や会場の概要などについて発表がありました。
コンセプトが指す3つの「OPEN」
先の記事でもお伝えした通り、今回の東京モーターショーのコンセプトは「OPEN FUTURE」。来場者に「クルマ・バイク本来の楽しさ」と「未来のモビリティ社会」を感させる東京ならではの新たなモーターショーということですが、今回のプレスリリースでそのコンセプトには3つの「OPEN」の意味が込められていることが分かりました。それが以下の3つ。(リリースより抜粋)
「未来へのOPEN」
自工会会員各社に加え、主催者プログラムでは、オリンピック・パラリンピック等経済界協議会、経済産業省(予定)、NEDO(予定)と共催し、オールインダストリーでモーターショーを盛り上げます。
「開催エリアのOPEN」
従来の有明エリアに加え、新たな青海エリア、この2つのエリアをつなぐOPEN ROAD。モビリティテーマパークとして過去最大規模の面積で開催します。
「新たなお客様に向けたOPEN」
東京モーターショーが初めてという方にも気軽に立ち寄り楽しんでいただける無料エリアを設定します。
これらを見ると、東京モーターショーの新たな形を目指しているというのは察することができますが、これで盛り上がるかというと正直厳しい部分もあるかと思います。今回のモーターショーは、トヨタ主導というカラーが強いので、果たして旧来のカーマニアの目にはこれらの内容はどう映るのか・・・。
開催会場を大幅に拡張
3つの「OPEN」のうちの「開催エリアのOPEN」と「新たなお客様に向けたOPEN」にもある通り、今回のモーターショーは従来のメイン会場の東京ビッグサイトのみならず、広くお台場エリアにて展開されます。
まずはビッグサイトのある「有明エリア」。こちらでは従来の展示形式のショーがビッグサイトを中心に開催されます。そして、今回新たな試みとして設けられるのが、お金を払ってまでモーターショーに行かないようなライトユーザーの方々へ向けた無料エリア。
無料エリアは、MEGA WEBや青海展示棟を中心に体験型コンテンツを多く展開し、青海側と有明側を結ぶ「夢の大橋」も会場の一部となっています。
輸入車ブランドはほぼ全滅
そんな新しい試みもされる今回の東京モーターショーですが、反面輸入車メーカー各社の出店はほぼ全滅。なんと、BMWやVWすら出展を取りやめ、メジャーブランドとしてはメルセデス・ベンツおよび同コンパクトカーブランドのスマートのみ。
この状況を見る限り、新しい試みをしているものの輸入車ユーザーからは総スカンを食いそうな東京モーターショー。個人的にも正直、行こうかどうか迷ったくらいです。とは言っても、2年に一度のショーですし、今回はYouTubeチャンネルでリアルタイムに情報をお届けしようと思っておりますが・・・。
もう、東京モーターショーは最新のテクノロジーの発表の場というような方向性の方がいいのかもしれませんね。参考までに今年のオートサロンは3日間で過去最高の33万人の動員数、それに対し前回2017年の東京モーターショーは11日間で77万人ということで、勢いでは完全に負けている感じです。
そんな今回の東京モーターショーではありますが、ぜひ今後の方向性に対して活路を見出してほしいものです。
車の中でもスーパーカーを筆頭にスポーツ系や輸入車が特に大好きで、欲しいクルマは数え切れず。残りの人生であとどれくらいの数の車に乗れるだろうかと考えると、色々と悩みが尽きません・・・。