JAF(日本自動車連盟)は、パワーウインドウの誤操作等で子供の指や首が挟まれ、心肺停止に陥る事故が起きている事を受け、パワーウインドウのロック装置やチャイルドシートの活用等、安全対策の必要性を啓発するためにパワーウインドウによる挟み込みの実験を行いました。
今回、国内メーカーの軽自動車、セダン、ミニバンの3台をテスト車として、下記の実験を行っています。
・挟み込み防止機能の有無
・挟み込み防止機能が付いている場合、スイッチを引き続けたときの挟み込み防止機能の作動有無
・スイッチを引き続けたときの窓が閉まる力を計測
パワーウインドウの機能と閉まる力はどれくらい?
今回、実験に使用した3台の挟み込み防止機能の有無や窓が閉まる力がどれくらいかをまとめたのが下記の表になります。
今回の実験車の中では、挟み込み防止が全ウインドウについているのはプリウスのみ。また、窓が閉まる力は車種によって大きく違う事が分かりました。一番閉まる力が強い車では、最大で一番弱い車の5倍程度も差がついています。しかも、35kgfもの力が加わっています。閉まる力が一番弱いプリウスは、きちんと挟み込み防止機能が働いたために、この数値になっていると考えられます。
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そして、この閉まるウインドウを片手または両手の力で止められるかを試したところ、以下の結果となったようです。
50代の男性であれば、片手でも止められるようですが、女性や子供では厳しいという結果となりました。また、このウインドウに大根やゴボウを挟み込ませたところ、簡単に真っ二つに切れたそうです。
こんなに簡単に切れるのでは、小さなお子さんが首や指などを挟んだら大変なことになるのがよく分かりますね。また、窓を確実に閉めるため、挟み込み防止機能は閉め切る直前に挟み込みを感知しない領域がある場合があるとのことです。その領域でものを挟むと挟み込み防止機能も機能しなかったりしたとのことですので、小さいお子さんがふっと手を出したりすると大変危険ですね。
まとめ ドライバーが他の座席の窓を閉める時は特に注意!
挟み込み防止機能は車種によっては全ての窓に装備されておらず、挟まったものやタイミングなどの状態によって、挟み込み防止機能あっても動作しないことがあるということも認識して、お子さんを乗せる際など特に窓の開閉に注意をしましょう。以下のような点に注意していただくと、より安全ですね。
・ドライバーは助手席や後席の窓を閉める際に、十分安全を確認し「窓を閉めるよ」などと一声かける。
・小さいお子さんは、きちんとチャイルドシートに座らせておけば、窓やシフトレバーに手が届くことはありません。
基本的な安全装備を使用したり、安全に留意することは大切な家族や同乗者の方を事故から守る大事なことです。また、お子さんを持つ方にとって、それらは保護者の務めであるとよく認識しましょう。
車の中でもスーパーカーを筆頭にスポーツ系や輸入車が特に大好きで、欲しいクルマは数え切れず。残りの人生であとどれくらいの数の車に乗れるだろうかと考えると、色々と悩みが尽きません・・・。