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美しい星空と愛車の写真撮影のすすめ【応用撮影編】

前回、前々回と星空と愛車の撮影の基本について書いてきましたが、今回は更に素敵な写真を作るための応用編です。スクリーン合成ができる画像加工ソフトが必要になりますが、この加工により格段に素敵な画像が作れますので、ぜひお試しください。

更に美しい愛車と星空の写真を目指す

星空と愛車 BMW 640i グランクーペ

星空と愛車 BMW 640i グランクーペ

前回、前々回と星空や夜の愛車を撮影する方法を書いてきましたが、1回のシャッターで星空と愛車を理想的な状態で写すのはかなり難易度が高いというのが実際のところです。

超高価なカメラボディやレンズを用いれば、不可能ではないかもしれませんがアマチュアがそこまでするのはコスパ的にも非常に厳しいでしょう。そんなわけで、今回はアマチュアでもある程度の機材やPCソフトでそれなりのクオリティを目指したいと思います。

本サイトでしばしばご紹介させていただいている星空写真家の筒木猛氏のような完璧に近い写真には遠く及びませんが、自分のようなアマチュアでも上記の画像くらいのものは慣れれば比較的簡単に作ることができます。

それなりのクオリティの星空と愛車の画像の作り方

それではまず、必要な機材等についてです。前回までにご紹介したようなカメラやレンズがまず必要になるのは当然なのですが、その他にカメラで言う『多重露光』と同じような効果処理(スクリーン合成、比較明合成)ができるパソコンソフトを用意してください。では、以下が具体的な手順です。

1.綺麗な星空を撮影する

まずは、完成の構図通りに愛車を配置しますが、星空をベストに写せる設定で撮影をします。この時、車はエンジン始動やライト点灯せず真っ暗な状態の方が望ましいです。星空優先で撮影しますので、街頭や灯りの無い暗い環境であれば、画像1のように車はほぼ真っ暗で写りません。

【画像1】星空を綺麗に写した画像

【画像1】星空を綺麗に写した画像

2.愛車を映す

続いて、愛車の画像を撮影します。カメラや三脚に触れてアングルが狂わないように細心の注意をしながら、今度は愛車が綺麗に取れる設定に変更します。私の場合はシャッタースピード優先モードに変更した後にレンズをオートフォーカスモードにし、AFでピントを合わせて最適な画像を撮影しています。

【画像2】車を綺麗に写した画像

【画像2】車を綺麗に写した画像

そうすると、今度は車は綺麗に写るものの星はほとんど写らない画像となります。

3.アクセントとなるヘッドライトの画像等を撮影

続いて、設定はほぼそのままに今度はヘッドライトがくっきり綺麗に写るようなピントや設定に合わせて撮影をします。ヘッドライトの造形が分かるものにするか、ヘッドライトをどの程度の明るさにするかはお好みです。

【画像3】ヘッドライトを綺麗に撮影

【画像3】ヘッドライトを綺麗に撮影

4.パソコンソフトで画像を作る

ここまでの素材を撮影したら準備はOKです。後はおうちに帰って、画像加工ソフトで編集をします。理想的なソフトはAdobeのPhotoshop等になりますが、なかなか個人で気軽に買える代物ではありません。私はフルセットをAdobe CreativeCloudで購入していますが、クラウドサービスでも月5000円程度とまあまあの費用が発生してしまいます。

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なので、とりあえずは安くてもスクリーン明合成ができるソフトを用意してください。フリーソフトなどでも入手することは可能かと思います。ネットで『フリーソフト 比較明合成』などと検索すれば、該当するものがヒットしてくるかと思います。

では、実際に比較明合成を順番にしていってみましょう。まずは、画像1の星空の写真をソフトで開きます。

【画像1】星空を綺麗に写した画像

【画像1】星空を綺麗に写した画像

先程も掲載した通り、星空は綺麗に写っているものの車が全然見えません。ところが、ここに車を綺麗に撮った画像を重ねると「あら不思議!」このような画像が出来上がります。

【画像4】星空と愛車の画像を合成

【画像4】星空と愛車の画像を合成

『比較明合成』は複数枚画像の中で最も明るい部分だけを組み合わせるため、綺麗に写ってよく見えている部分だけが残る訳ですね。では次にヘッドライトの画像を画像4に更に比較明合成してみましょう。

【画像5】ヘッドライト画像を合成

【画像5】ヘッドライト画像を合成

はい、華やかさが増しましたね。ここまででもだいぶいい感じの写真ができました。でも、ちょっと構図的に物足りないので、トリミングと回転をして調整をしてみます。それでできたのがこちら。

【画像6】トリミングと画角修正

【画像6】トリミングと画角修正

いかがでしょうか。動きが出て、より素敵な感じになっていませんか?

このように最適な撮影をするためには全く別の設定をしなければならない被写体を1回のシャッターで1枚に収めるのは非常に難しいため、こういったアナログ時代に多重露光で行っていたような手法がしばしば用いられます。

みなさんも、このような方法でぜひワンランク上の星空と愛車の写真を目指してみてはいかがでしょうか?

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なお、星空よりは街の夜景や工場夜景をバックに撮影する方が難易度はぐっと下がります。それは、街や工場の夜景は星空に比べてずっと明るく、またその明りによって、車自体も明るく写すことができるからです。ですので、人工的な明かりを背景に撮影する場合はワンショットで綺麗な画像を撮影する事も随分楽になります。

参考までに工場夜景のショットです。こちらは合成なしとなっています。

愛車と工場夜景

愛車と工場夜景

また、夜景撮影や画像合成については、下記の書籍が結構参考になります。私も購入して色々と参考にさせてもらいました。みなさんもぜひ、素敵な愛車のナイトフォトにチャレンジしてみてください!

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美しい星空と愛車の写真撮影のすすめ【撮影の基本編】はこちらから
美しい星空と愛車の写真撮影のすすめ【撮影の基本編②】はこちらから

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