タイヤのサイズ表記について、タイヤの幅やインチについては感覚的にすぐ分かる方も多いかと思いますが、扁平率算出の計算方法やロードインデックスの意味となると、きちんと説明できる方はそう多くない気がします。
自分もきちんと説明できるかというとかなり怪しいので、ここでタイヤサイズ表記の見方について復習してみたいと思います。
タイヤサイズ表記の基本
それでは実際のタイヤのサイズ表記を基にそれぞれの数字や英数記号の意味を見ていきましょう。こちらのタイヤの場合「245/45R18 96W」というのがタイヤサイズの表記となります。
こちらの表記がごく一般的な表記になりますが、それぞれの英数字の意味は左から順番に「245=タイヤの幅(mm)」、「45=扁平率(%)」、「R=ラジアル」、「18=リム径(インチ)」、「96=ロードインデックス(LI)」、「W=速度記号」となります。
タイヤの幅については、表記の数字がそのまま幅サイズ(mm)となります。リム径に関しても日本人にはあまり馴染みのないインチ換算ではありますが、リム径(ほぼホイールの外径(直径)=タイヤの内径)となりますので、特に説明の必要はないかと思います。
では、それ以外の表記については以下に少し詳しく書いてみたいと思います。
扁平率
こちらも扁平率の数字が大きいとタイヤの厚みが厚く、数字が小さいと厚みが薄いというのは皆さんお分かりかと思いますが、扁平率の算出方法は?と聞かれて答えられる方はそれほど多くないかと思います。
偏平率は、タイヤの幅(断面幅)に対するタイヤの厚さ(断面高さ)の比率を表す数値で、「偏平率(%)=タイヤの厚さ÷タイヤの幅×100」で求められます。要は、タイヤの幅を100とした時にタイヤの厚さがどれくらいの比率になるかということですね。
なので、分かりやすい数値で例えると扁平率が100だとタイヤの断面は正方形にピッタリはまる縦横比率、扁平率が35ならほぼ「縦:横=1:3」の横長長方形にタイヤ断面が収まる縦横比率ということになります。
ロードインデックス・速度記号
続いては、ロードインデックスと速度記号です。ロードインデックスは、先の画像で「96W」やこちらの画像で「93H」と表記されている箇所の数字部分になります。ロードインデックス(LI)は、規定の条件下においてタイヤ1本が支えることのできる最大負荷能力を示しますが、タイヤの種類などによって、最大負荷能力に対応する適正空気圧は異なります。
【ロードインデックス対応負荷能力一覧】
続いて速度記号ですが、こちらは上記ロードインデックスの後ろのアルファベット「W」や「H」がそれに当たり、規定の条件下でそのタイヤが走行できる最高速度を示しています。
【速度記号対応一覧】
※ZRは速度カテゴリー
それから上記画像のタイヤも該当するのですが、最近は海外タイヤメーカーや輸入車のタイヤを中心に「XL(EXTRA LOAD)」や「REINFORCED(レインフォースド)」・「RFD」という表記がされたタイヤが増えてきています。(XLとREINFORCED・RFDは名称が違っても同等規格)
EXTRA LOAD規格は空気圧および負荷能力をスタンダード規格(JATMA・ETRTO等)よりも高く設定したタイヤ規格であり、同一タイヤサイズではスタンダード規格(JATMA・ETRTO等)のタイヤ規格に比べ、ロードインデックス(LI)が高くなります。
XLやRFDのタイヤは最大能力を発揮する空気圧が従来の同サイズのタイヤと比べてかなり高めに設定されているので、今までの感覚の空気圧で空気を入れると負荷能力が十分に発揮されない(従来タイヤより下がる)場合があるので注意が必要です。
製造週
また、タイヤには製造週も必ず表記されています。この画像の場合「JDH2315」という記載の右4桁の数字がそれにあたります。右2桁「15」が製造年(西暦の下2桁)、左の2桁「23」が製造週なので、2015年の23週(2015年6月頃)に製造されたタイヤという事になります。
その他の表記
その他の表記としては、方向性や装着面に関するものがあります。「ROTATE →(矢印)」などの表記があるものはタイヤの回転方向が指定されており、矢印が進行方向となる様にタイヤを組み付けないと想定性能を発揮できません。
また、「INSIDE」「OUTSIDE」という表記のあるものは装着面の指定があるタイヤです。「OUTSIDE」を車の外側(外から見える側)に装着しましょう。
そして、タイヤローテーションに関して厄介なのが、上記2つのIN・OUT指定と回転方向指定の両方があるタイヤです。そういったタイヤの場合、タイヤローテーションが同じ側の前後でしかできません。装着の際に間違わないように注意しましょう。
車の中でもスーパーカーを筆頭にスポーツ系や輸入車が特に大好きで、欲しいクルマは数え切れず。残りの人生であとどれくらいの数の車に乗れるだろうかと考えると、色々と悩みが尽きません・・・。