梅雨入りしたと思ったら関東甲信地方はもう梅雨明け。暑い日々が連日続いていて、ちょっとした青空駐車でも車の中は灼熱地獄。当然車の温度が高いのは分かるわけですが、実際車内の温度はどのようになっているのでしょうか。また、車内に置くと危険なものも再確認したいと思います。
車内の温度はどれだけ上がる?
皆さんは車内で一番温度が上がりやすい個所はどこになると思いますか?
多分、多くの方が想像されているかと思いますが、ダッシュボード付近が高温になりやすくなっています。色も黒系の車がほとんどですし、直射日光が最も当たりやすいので、理由は分かりやすいですよね。
今回、JAFが「車内温度の危険性」をテーマとしたユーザーテストを基に実際の実験で得られた結果を見てみましょう。実験は、4月というそれほど暑いというイメージの無い季節に行われ、車内温度がどれくらいになるかの実験したものになります。
実験方法ですが、4月26日という春先の時期に同型車を数台設置し、車内で高温になると思われる「ダッシュボード」「フロントガラス」「車内空間」などに温度センサーを取り付けました。そして、各温度センサーの変化を計測しています。
また、それと同時にメガネやガスライター、CD、缶入り炭酸飲料、お菓子なども設置して、温度変化による影響でそれぞれどのような変化があるのか見ています。
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結果はいかに?
朝から駐車した車はお昼過ぎのピークで以下の温度となりました。なお、この日の外気温は23.3℃という比較的過ごしやすい温度にもかかわらずにです。
■ダッシュボード付近:70.8℃
■車内温度(運転席の顔付近):48.7℃
■フロントガラス付近:57.5℃
すごいですね、春先~初夏の気温でここまで温度が上がるのですから、真夏などもっと上がってしまいます。真夏の実験の場合、ダッシュボードは80℃程度まで温度が上がるという結果などもあります。
サンシェードなどの対策の効果
またJAFのページでは、サンシェードなどによる温度上昇の抑制効果についても検証しています。実験は、黒色ボディの車(対策なし)、白色ボディ(対策なし)、白色サンシェード装着、白色 窓3cm開け、白色 エアコン作動と5パターンで行っています。
以下がその結果ですが、黒ボディの対策なし車が全ての温度計において最も温度が高く、車内温度はエアコン作動、ダッシュボード付近はエアコンもあまり効果が無くサンシェード装着車が温度が低いという結果になっています。
車内最高温度 | 車内平均温度 | ダッシュボード最高温度 | |
---|---|---|---|
対策なし(黒) | 57℃ | 51℃ | 79℃ |
対策なし(白) | 52℃ | 47℃ | 74℃ |
サンシェード装着 | 50℃ | 45℃ | 52℃ |
窓開け(3cm) | 45℃ | 42℃ | 75℃ |
エアコン作動 | 27℃ | 26℃ | 61℃ |
車内においておくと危険なもの
今回の実験で設置したスマホ、クレヨン、100円ライターなどは、それぞれに下記のような変化を起こしました。
■クレヨン:約1時間で黒から溶け始め、約1時間20分で全て溶けて流れ出した。
■スマホ:警告画面が表示され、一部の機能を除いて使用不能になった。
■100円ライター:2個とも2~3時間でケースに亀裂が生じ、ガスが抜けた。
なんといってもこの中で一番危険なのは、100円ライター。ガスが無くなるだけ済めばいいのですが、最悪急激な熱膨張で爆発したり、引火すれば車両火災の危険もありますので、車内へのライター放置は絶対にやめるべきです。
また、スマホは運転中でもダッシュボードなどにおいておくと、熱で使用不能になったり液晶表示に異常が出たりします。これは私も経験済みで要注意です。また、CD・DVDの類いやプラスチックケースも熱で変形してしまい使用不能になったりします。
とても危険な子供の車内放置
最後に子供の車内放置の危険性についてです。今回の実験で検証したところ、エアコン停止からわずか15分で熱中症指数は危険レベルに達しました。
乳幼児は体温調節機能が未発達で、高温下では短時間で体温が上昇し死に至ることがあるので、寝ているからという理由で車内に子どもを残すのは大変危険なんで絶対やめましょう。また、高齢者も加齢に伴い体温調節機能が低下するので、同じように危険です。
以上、真夏の車内について皆さんも覚えておいていただき、事故が起こらないように注意してください。
【JAFサイト】
>>JAFユーザーテスト「車内温度の危険性」
>>JAFユーザーテスト「真夏の車内温度-短時間で熱中症の危険!」
車の中でもスーパーカーを筆頭にスポーツ系や輸入車が特に大好きで、欲しいクルマは数え切れず。残りの人生であとどれくらいの数の車に乗れるだろうかと考えると、色々と悩みが尽きません・・・。