最近の車のCMとかで「安全性能」というのをよく聞くかと思いますが、皆さんはご自分の愛車の安全性能ってご存知ですか?
今日は、そんな自動車安全性能について書いてみたいと思います。
自動車安全性能って何?
新車の車のTVCMや各種宣伝で、「安全性能5つ星獲得!」とか「安全性能最高ランク」みたいな謳い文句をみなさんも聞いたことがあるかと思いますが、では、具体的に安全性能ってどうやって決めているかご存知ですか?
日本では、おおよそ20年くらい前から本格的に自動車アセスメントという安全性能試験が本格的に行われるようなりました。この自動車アセスメントは、自動車ユーザーの安全な車選びをしやすい環境を整えるとともに、自動車メーカーにより安全な自動車の開発を促し、安全な自動車の普及を促進しようとするものなのです。
具体的には市販されている乗用車は、全て国が定めた道路運送車両の保安基準に適合していますが、衝突時に被害を軽減するための性能や事故を回避するためのブレーキ性能については、車種によって違いがあります。このため、これらの安全性能を比較するための試験を行い、その結果を公表しているのです。
この自動車アセスメントは、独立行政法人 自動車事故対策機構が実施し、JNCAP(Japan New Car Assessment Program)と呼ばれています。元々は、アメリカで実施されていたNCAPを参考にしているため、頭に「Japan」を付け、JNCAPというわけですね。ちなみにヨーロッパで行われている自動車アセスメントは「Euro NCAP」です。
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自動車アセスメントの概要
では、具体的に自動車アセスメントではどのような評価試験が行われているのでしょうか。現在行われている評価では、以下の試験が行われ、乗員保護性能評価(100点満点)、歩行者保護性能評価(100点満点)、シートベルトリマインダー評価(8点満点)の合計208点満点の結果をもとに総合5段階評価を行っています。
・乗員保護性能評価
フルラップ前面衝突試験、オフセット前面衝突試験、側面衝突試験、後面衝突頚部保護性能試験。
・歩行者保護性能評価
歩行者頭部保護性能試験、歩行者脚部保護性能試験。
・シートベルトリマインダー評価
なお、現在は上記自動車アセスメントの他に、自動ブレーキや車線逸脱警告機能などの予防安全性能を評価する、予防安全性能アセスメントもあわせて実施されています。
実際の試験の様子
それでは、実際に試験の様子をおさめた動画をご覧いただきましょう。車種毎に毎年テストはされていませんが、基本的に国内販売されている全車種が網羅されています。今回は、私もよく乗っているマツダCX-5の試験から、「フルフラップ全面衝突」と「側面衝突」の試験を見てみましょう。
【フルフラップ全面衝突試験】
【側面衝突試験】
なお、あくまでも全体としての傾向ですが、軽自動車のようなコンパクトな車よりも大きな車の方が衝突に対する安全性能が高く、ミニバンのような全高の高い車よりも全高が低くて車幅がある車の方が側突時などに横転の危険性が低い傾向になるかと思います。
テストの映像は、ちょっと衝撃的ですが、万が一の事故の時に自分の愛車はどうなってしまうかは普通ご存じないのではないでしょうか。もしもの時の事を考え、ご自分の愛車の試験の様子は一度ご覧になっていただくのがよいかもしれません。これから、新車の購入を考えていらっしゃる方も、購入前に検討車種の安全性能を確認しておくといいかもしれませんね。
車の中でもスーパーカーを筆頭にスポーツ系や輸入車が特に大好きで、欲しいクルマは数え切れず。残りの人生であとどれくらいの数の車に乗れるだろうかと考えると、色々と悩みが尽きません・・・。