MS&AD基礎研究所は、日常的に自動車を運転している全国の1,000人を対象に、2017年2月に「自動車運転と事故」をテーマとするアンケート調査を実施し、その結果を発表しました。また、今回のレポートでは、特に高齢者の自動車運転と事故に関する実態と意識、事故防止対策等に詳しく調査されています。
高齢者の大半が自分の運転に自信あり!
今回の調査では、高齢者の運転や事故防止対策に対する意識などを特に重点的に考察しているのですが、その中で驚きの実態が浮かび上がったのです。なんと、高齢者の大半は自分の運転に自信があるというのです。
下記がその結果をグラフ化したものになるのですが、20~64歳の若年層から中年層ではむしろ運転に自信が無い割合が半分以下なのに対し、65歳を超えたところから急激に「自信がある」割合が増加しているのです。80歳以上に至っては、なんと72%が運転に自信あり。これはかなり驚きです。
人間は年齢を重ねるごとに認知能力や反応速度が落ちていくのは、周知の事実ですし、否定のしようがありません。にもかかわらず、高齢者になればなるほど運転に自信があるというのです。やはり高齢になればなるほど、思い込みが激しくなり、客観的判断ができないという事でしょうか。
また、この結果に関連してると思われますが、高齢者になるほど「運転免許の年齢上限設定」や「完全自動運転の事故防止への有効性」に対しても若年層に比べて否定的な意見が多く見られました。
交通網が発達していない地方部での買いものや通院で車が必需品なのは仕方がないことですので、高齢者に対して自動車運転の利用に対してむやみに制限をかけるのも難しいことは確かです。しかし、事故の際に高齢者が加害者・被害者ともに多くの割合を占める以上、なんらかの対策が必要なことは間違いないと思われます。
現時点で考えられるのは、やはり高性能な完全自動運転という事になるのでしょうか。
【アンケートの実施概要】
(1) 事前調査
事前に実施した予備調査において、現在一定以上の頻度で自動車の運転を行っている各年代の男女計1,000人を抽出し、2017年2月8日~13日の間にインターネットによる調査を実施。
(2) 調査対象
対象者1,000人(男性593人、女性407人)の主な属性は次のとおり。
①年齢
20~29歳、30~59歳、60~64歳、65歳~69歳、70歳~74歳、75歳~79歳の各年齢区分ごとに150人ずつ、80歳以上で100人 (最若年20歳、最高齢94歳、平均44.7歳)。
その他の詳細は、MS&AD基礎研究所のページをご覧ください。
車の中でもスーパーカーを筆頭にスポーツ系や輸入車が特に大好きで、欲しいクルマは数え切れず。残りの人生であとどれくらいの数の車に乗れるだろうかと考えると、色々と悩みが尽きません・・・。