お子様は夏休み真っ盛り!お盆休み等には家族そろって帰省や旅行の計画をされている方も多いのではないでしょうか。そして、それと同時に高速道路を使っての移動をする機会も増えるかと思います。
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そんな高速道路での移動においてよく見かける、道路交通法における違反行為を今回は再確認してみたいと思います。違反だという認識がそもそもなくて、違反行為をされている方も多いのではないでしょうか。
都市圏にお住まいで、普段は車を運転されない「サンデードライバー」ような方は、どうしても運転に不慣れな部分もあると思うので、特にチェックしていただきたいですね。なお、記載の反則金の額は、普通車の場合の額となります。
車両通行帯違反/違反点数1点、反則金6,000円
恐らくこれが高速道路で一番よく見かける違反ではないでしょうか。高速道路は、基本的に2車線以上の区間が多いわけですが、複数車線のうちの一番右の車線は追い越し車線となります。これは恐らく皆さんご存知かと思いますが、この追い越し車線は「追い越しをするための車線」であり、緊急車両に道を譲る、危険回避や道路状況などによりやむを得ない場合を除いて継続的に走行する事は「車両通行帯違反」となります。
違反となる目安は、左ないしは中央の車線に戻れる状況であるにもかかわらず、追い越し車線を2km程度以上走行していた場合です。よく、「追い越し車線で煽られたが、法定速度を守っているのに何が悪い」的なものをネット上でも見かけますが、煽っている速度超過の車が違反していると同時に、「通常の走行車線に戻れる状況でありながら」追い越し車線を走っているのであれば、それはそれで違反行為となります。
最近は、高速道路のSA・PAのデジタルサイネージでも頻繁にこの「車両通行帯違反」に対して啓蒙がされていますが、一向に効果が上がっていない気がします。渋滞を引き起こす原因にもなりますので、身の回りにも違反している方がいたら、ぜひ教えてあげましょう。ちなみにちょっと名称が似ていますが、路側帯などの本来、車線でない所を走行するのは「通行区分違反」となります。
追い越し違反(左側からの追い越し)/違反点数2点、反則金9,000円
これも意外とご存知で無い方がいらっしゃるかと思いますが、追い越しは、やむを得ない場合等を除き、右側からと定められています。追い越しの為に車線変更をして左側から追い越していくのは違反となりますので、ご注意を。
ただし、あくまでも「追い越し」が違反で、追い越し車線を法定速度を下回って走行しているような車を車線変更を伴わずに左車線で「追い抜き」するのは問題ありません。
車間距離の不保持違反/違反点数2点、反則金6,000円
同一の車線に先行車がいる場合、その自動車が急停止したときに追突を避けることができる車間距離をとらなければいけません。十分な車間距離を取らずに先行車を煽るような「煽り運転」行為もこれにあたります。
時速100kmで走行している場合、車間距離は100メートル取るのが理想的だといわれています。ただ、目視で100mという比較的長い距離を感覚としてつかむのは難しいですし、距離ポストを常に見ながら走るなんてことも現実的ではありません。愛車の制動距離等を把握した上で、前走車が急ブレーキをかけても止まれる車間距離を保持しましょう。
故障車両表示義務違反/違反点数1点、反則金6,000円
事故・故障などにより、高速道路本線車道およびそれに接続する車線(加速車線、減速車線、登坂車線、路肩、路側帯など)に車両を停止させた場合は、三角板等の停止表示機材を表示しなければなりません。
しかし、三角板等の停止表示機材を車両に常備しないこと自体は違反ではない為、これらの機材を所有していない方も多いのではないでしょうか。持っていない事は違反ではないけれど、万が一の事故や故障が起きた時には機材を表示できないと違反になってしまいます。価格も1000円程度からと高い機材でもありませんので、お持ちでない方はこの機会に常備しておくのが良いかと思います。
合図不履行違反/違反点数1点、反則金6,000円
車線変更などの際、ウインカーなどによる正しい合図を出さなかった場合の違反になります。よく、車線変更を既にしている状態で「チカッ」と1回だけウインカーを光らすような車もよく見かけますが、完全にアウトです。
正しくは、車線変更を開始する時から車線変更行為が終わるまで合図を継続しなければなりません。ですので、車線変更を開始する前から合図を出さないといけないわけですね。ちなみにバイクなどでよく見かけますが、車線変更等の行為が終了した後もウインカーの戻し忘れ等で合図を出しっぱなしにしてしまうのも、この違反にあたります。
高速道路での運転者の遵守事項違反/違反点数2点、反則金9,000円
高速道路で自動車を走行させる時は、運転者はあらかじめ、走行車両の安全点検を行い、問題があれば整備や問題防止策を講じなければいけません。例えば、燃料関係、冷却水、オイルの量、貨物の積載の状態などが点検対象となります。
これも、「故障車両表示義務違反」同様に事故や故障が起きなければ、発覚しない違反ではありますが、万が一が起きた際に事故や故障の原因がこれらの整備不良等に起因するものであると認められれば、違反となります。常日頃から、愛車のメンテナンスはしっかりとしておきましょう。
以上、高速道路で違反と知らずにやってしまいそうな行為を挙げてみましたが、全てご存知でしたでしょうか。違反だと知らなかったものがあった方は、ぜひ今後は違反しないようにご注意ください。また、ご存じだった方は、知らない方が周りにいたら、ぜひ教えてあげてくださいね。
車の中でもスーパーカーを筆頭にスポーツ系や輸入車が特に大好きで、欲しいクルマは数え切れず。残りの人生であとどれくらいの数の車に乗れるだろうかと考えると、色々と悩みが尽きません・・・。